万年筆の世界

日記

テレビはあまり観ない方だけれど、「マツコの知らない世界」は欠かさず視聴している。あらゆるジャンルのゲストが登場して、現在ハマっているものをプレゼンしていく番組。私にとっては興味のないジャンルであっても、その道を徹底的に極め、突き抜けちゃった人の独特な世界観が面白くて、つい観入ってしまう。

前に録画をしたままになっていた「万年筆インクの世界」を観た。万年筆とインクに魅了されたゲストが、インクで人生が変わった話を交えながら、高価な万年筆を見せたり、オリジナルインクづくりをプレゼンしたりしていた。熱弁している様子をみて、以前、北見の文具屋さんで、万年筆にとても詳しい店員さんがいたことを思い出した。

その店員さんは、厳重に鍵が掛けられたショーケースの中から、1本1本にインクをつけ、試し書きをさせてくれた。それまで、1度も万年筆に興味を持ったことがなかったから、試し書きができるなんて全く知らなかった。1本100円のボールペンで十分いい仕事をすると思っていたし、バタバタしているうちに何処かに行ってしまって、出てくるまでに時間がかかるから、高価なペンを持とうなどと思ったことはなかった。

店員さんがお気に入りの万年筆は、4万円するのだそう。もっと高いものもあるのだというのだから驚いた。万年筆の世界は、奥深い。お店にある全部の万年筆の書き味を知っているようで、私のような初心者でも使いやすい万年筆をいくつか選んでくれた。お店に置いてある一番高価なものは、確かに一番書き味がよかったけれど、「まずは、3000円のものからで」とパイロット社の万年筆を勧めてくれた。

100円のペンを長年愛用していたから、3000円でもなくしてしまわないか心配だったけれど、2ヶ月経っても無事に手元にあり、3000円以上の仕事をしてくれている。

私にとっては、これ以上高価な万年筆を持つことよりも、まずは、毎日文字を書くようにしていかないと。荷物のサインだけで終わる日があるので、このままでは、そのうち文字を書けなくなるのではないかと思う。

万年筆好きの人がいたら、詳しく話を聞いてみたいな。

いつか旅先から万年筆で手紙を書くような、そんなおしゃれなことをしてみたい。