洗心
今日、Yahoo!JAPANの「レッドチェア」という番組で、プロ棋士である羽生善治さんのインタビュー動画をたまたま目にした。
私は「回り将棋」と「将棋崩し」しかできないけれど、羽生さんが、歴代最多勝利の記録を更新している素晴らしい棋士だということはよく知っている。でも、ルールが全くわからないため、今まで将棋の対局をじっくり観たことはないし、羽生さんの人柄を知ることもなかった。対局中の険しくて真剣な表情から、真面目で神経質で頑固そうなイメージを勝手に抱いていたが、動画での羽生さんは真逆だった。常に勝ち続けている人なのに、話し方も話していることも、自然体で穏やか。一切気取った感じがなかった。
「羽生善治を構成している要素をあげるとしたら?」という質問に、「自然・普通・意志・流れ・調和」と答えていた。最後の「調和」という言葉を聞いて鳥肌が立った。今、自分に一番必要な要素だから。羽生さんは「普通にしていて自然な状態が理想」と語っていた。
他にも「状態が良くないときや、どうしようもないときは、諦めて時間が解決してくれるのを待つ」と話していて、「2極化するものの結果を手放す」ヨガの教えに近い考えを持っている方なのだとわかった。
また、羽生さんは最後に好きな言葉として「洗心」を挙げていた。「洗心」とは、禅語で心の汚れを洗い流すこと。「でも、全然洗えてないです。ははは。」と気取らずに話していたところもツボだった。「ははは。」と言っちゃうなんて、何だかホッとできる。完璧であろうとしなくていいのだと思えてくる。
「将棋界の天才」と言われていても、「心を洗って、いつも新たな気持ちでいること」を大切にできるなんて素敵。私には偉業も大きな目標もないけれど、ヨガをすることで、浄化・洗心して、日々の小さな暮らしを充実させていきたい。