ノスタルジック散歩

日記

今朝、車を運転しながら、あまりにも天気がよかったので常呂川を撮影しようと立ち寄った。

写真を数枚撮り、3分もしないうちに車に乗り込もうとした。すると、橋の向こうから犬と散歩中の女性がやってきた。おそらく母と同じくらいの年齢。

「綺麗な景色ですね。」と私から声をかけた。すると、その女性は嬉しそうに「この川はね、昔はもっと深くて、子供の頃よく泳いで遊んだの。」と話をしてくださった。

続けて、ドジョウを取った話、山からリスがやってくる話、この辺りでダニに2回もかまれた話になった。だんだんリラックスしてきて、お互いに橋にもたれかかり、景色を見ながら、しばらく話を続けた。

カメラを持っているので私のことを旅人だと思ったようだ。ダニが出るところを指差して、絶対近づかないようにと何度も話してくださった。

心配してくれたお礼を言って、車へ戻ろうとした。ところが、女性は何かを思いついたように、慌ててまたこちらへやってきた。
「この近くにアトリエがあるから、よかったら一緒に行きましょう。」と。
いつもの散歩コースの途中にあるらしい。旅人を案内したくなったようだ。面白そうなので連れて行っていただくことに。

近くに住む方が、趣味で作ったアトリエなのだそう。持ち主の方が案内してくださった。

アトリエの中は、昭和レトロな雰囲気。懐かしいアニメの絵がたくさん飾られていた。子どものころに夢中になって観たものばかりだ。

子どもが遊べるようにと、庭も作ったそう。滑り台やブランコがあった。私の父も子どもの頃、庭に作ってくれた。また懐かしい気持ちになった。

十分楽しんだので帰ることに。女性は、どこのだれかもわからない旅人の私に「また絶対会いましょうね。」と笑顔で手を振り、去っていった。

たった数枚の写真撮影が、こんなに郷愁を感じさせる散歩になるとは思わなかった。

何があるかわからないな。面白くて気を抜けない。