「ただ、なすべきことを」|ヨガ哲学を暮らしに

ヨガ哲学

「ただ、なすべきことを」|ヨガ哲学を生活に

今回のブログから、勇気を振り絞って、ヨガ哲学についても触れていきたいと思います。

いまだに、ヨガ哲学はとても難解で、現代の価値観と真逆だと感じることが多々あります。ただ、心に留め、できる限り実践するように心掛けています。ここでは、理解に苦戦していた過去の私に向けて解説するつもりで書き綴っていきたいです。「そういう考え方があるんだな」と生活するだけでも、物事の見え方が変わってくるかもしれません。興味を持った方は、ぜひ実践してみていただきたいです。

今日は、ヨガ哲学の中でもとても有名な教えをご紹介したいと思います。それは、「結果に執着せず、ただなすべきことを行う」という考え方です。これは、インド哲学やヨガの教えが記された経典の一つである『バガヴァッド・ギーター』に書かれているものです。

『バガヴァッド・ギーター』では、このように語られています。

「行為の結果に執着することなく、 ただなすべきことを実行しなさい」
「あなたの職務は行為そのものにある。その結果に対する権利はない」

つまり、自分ができることを精一杯やりながら、その結果にとらわれすぎないことが大切だということです。この言葉を初めて聞いて、すぐに「そうだ!その通り!」と思える方はどのくらいらっしゃるでしょう?私自身は「いやいや、何をおっしゃいます。結果が一番大事でしょう?」と思いましたし、いまだに結果に執着する自分に気づくことがたくさんあります。

例えば、新しいことに挑戦するとき、つい「うまくいくかな?」と心配したり、早く結果を求めたりしがちです。でも、その心配や執着がかえって自分の行動をぎこちなく、重たくしさせてしまうこともあります。

逆に、この教えのように、「自分の役割を精一杯果たしたら、それでOK♡」と考えてみると、純粋な気持ちで物事に集中して取り組める気がします。自分のできることに真摯に取り組んだら、あとはもう手放す…。期待された結果が出せなかったとしても、自分を受け入れ、また取り組めばいいと気持ちを切り替えることもできるようになります。

生活の中で、この教えを取り入れるとしたら、こんな感じでしょうか?
  • 家事や仕事を「完璧にやらなきゃ」と思いすぎず、まずは目の前の1つ1つのことに集中する。
  • ヨガの練習で「このポーズができるようになりたい!」という気持ちを持ちつつも、プロセスを楽しむ。
  • 相手のためにと思ってしたことでも、必要以上に期待しすぎない。…など。

日常には、このようにヨガの教えを生かせる場面であふれているなと感じます。私の人生の中でこの教えが一番役立ったのは、やはり子育てでしょうか。息子の大学受験の結果を待っている時、特に強く感じました。本人は結果を出したくて頑張ってきたのですから、「結果など…」とは言いませんでしたが、親としては、どんな結果になっても、もう十分だと心から思えました。そして、息子は今、就活の真っ最中ですが、彼のこれからの人生についても私の思いは同じで、自分の意志で行動する姿を静かに見守っていきたいです。

ぜひ、「ただ、なすべきことを」という視点を、生活のどこかに取り入れてみてはいかがでしょうか?私も、より心掛けてみます。

明日も、どうぞ良い一日を。

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